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歯の充塡が長持ちするには


実際に臨床でも同じようにしっかり虫歯を除去して、接着面積や接着面を考慮して

充填しているにも関わらず、1年持たずにボロボロになってしまう症例や

何年も良い経過を辿っている症例もあります。実際、自分自身も大学生の時に治療して貰った樹脂の治療は20年位経過していますが、まだ良い状態を保っています。

成功の可否は何なのか?考えてみました。


歯科治療
歯科治療


 

樹脂が長持ちするポイント


1.プラークコントロールが良い


コラムでも何度となく発信していますが、プラークコントロールこそが治療です(原因の除去にあたる)

虫歯菌や歯周病菌を清掃や洗浄により減らす事で再治療の確率は格段に減ります。飲酒はこの部分に関与しているのではないかと思います、何故なら酔っ払って歯を磨かないで寝てしまうからです・・(笑)ではなく他の要素だと思います。


2.唾液の殺菌効果が高い


唾液も治療の成功の可否には欠かせません、洗浄効果や緩衝作用など様々な効果があります。唾液の分泌が悪く、遺伝的に緩衝能や殺菌効果が低い方は虫歯や歯周病になりやすい為、ひとよりもより丁寧にお手入れをしないと悪くなってしまいます。

 

3.噛み合わせによるストレスがない


歯ぎしりや食いしばりなど過度の力が加わると所詮プラスチックの樹脂は磨耗、劣化は激しくなります。また歯並びによって噛み合わせの状態が良くないと、よく特定の部分だけ欠けたり外れやすい場合があります。噛み合わせの力を和らげるためにもナイトガードなどで対策をしておきましょう。


4.唾液が混入しないように、しっかりと隙間なく詰める


これは歯科医師側のテクニカルな部分で、歯科用マイクロスコープを使いラバーダム防湿をして徹底的に唾液の混入を防ぐことで予後は上がると言われています。自費専門でやっている歯科医院では良く行われます。保険診療でもしっかりと防湿(唾液が入ら無いようにする事)して充填するようにしています。

また気泡と呼ばれる空間が出来てしまうとそこから細菌が増殖してくるので脱離の原因となります。

 

歯の充填で対応出来る処置


CR(コンポジットレジン)を使った処置は歯科治療ではかなりの頻度で行われますが、どのような症例であれば適応なのかみていきましょう!


・噛み合わせる面に出来た小さい虫歯

奥歯の噛み合わせる面は溝が深く虫歯になりやすい所です。こういった所に空いてしまった穴に関してはCRの充填処置で対応が可能です。


・前歯の歯と歯の間の虫歯や欠けた歯の治療

前歯の歯と歯の間も虫歯になりやすい所です。こういった部位も出来るだけ削除量を少なくしてCRの充填処置での対応が可能です。


対応が難しい所は咬合力が強くかかる所、奥歯の隣接を含む虫歯などは型取りをして部分的な詰め物や被せ物での対応の方が良いです。(出来ないわけではありません)

上記は大体の目安で患者さん各々の噛み合わせや歯の形、開口量などに応じて対応は変わっていきます。1回で終われる汎用性の高い治療ですが、術者の技術力によっても適応範囲が変わってきます。

 


どうしても樹脂は水分を吸収してしまい、変色や膨張による劣化がおこってしまします。メインテナンス時に表面を研磨してもらったり段差をならすだけでも全然違いますので、気になる場合はかかりつけの歯科医に伝えると良いでしょう。劣化の状態によっては詰め直しになるかもしれません。



今は樹脂でも良い材料が増えて来ているので適応も広がっています、色調も合わせやすくなっており強度も様々なタイプのものがあります。

自由診療であればハイブリッドと呼ばれるセラミックに近い色調、強度のものを使っている医院もありますので、詳しくはかかりつけの歯科医院に聞くと良いでしょう。


日頃のケアとメインテナンスをしっかりやって歯を長持ちさせましょう!


ポイント


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